デスクトップPC=スパコン(調達手続き的に)(Togetter)
日本の法令上に規定されている政府調達的に言えば、そろそろデスクトップパソコンの
ハイエンドタイプで「スーパーコンピュータ」と認定されるクラスになりそうだ、という話題。
政府調達で購入される省庁・機関が該当するので、機器仕様を注意して機器選定・入札しないと
落札しても法令違反で、入札禁止処置がとられちゃいますよ。
どういうことなのか、軽く調べてみた。
そもそも国際条約として「政府調達に関する協定(政府調達協定)」というものがあります。
これは、国外企業が参入しやすくなるように、一定の基準額以上の物品やサービスの
調達に際して、所定の手続を採ることを定めたものである。
政府調達協定に登録されている政府機関は、これに従わなくてはいけません。
スパコンの場合「WTO政府調達協定の附属書Ⅰの付表1及び3に掲げられた機関」となっています。
中央政府の機関(附属書Ⅰ付表1に掲げる機関)(外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/wto/pdfs/kyoutei_annex1.pdf
その他の機関(附属書Ⅰ付表3に掲げる機関)(外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/wto/pdfs/kyoutei_annex3.pdf
■関連法令・政令・省令
会計法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO035.html
予算決算及び会計令
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22CO165.html
予算決算及び会計令臨時特例
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21CO558.html
契約事務取扱規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S37/S37F03401000052.html
調達手続きをする上で「個別分野毎の自主的措置」というものがあり
その中に「スーパーコンピューター導入手続(改正)」があります。
これは内閣官房が行っている「アクション・プログラム実行推進委員会」が取り決めています
スパコン手続き自体は 昭和62年7月16日 に決定されていて、改正されていっています。
何がどうなったらスパコンとして調達しないといけないかというと「適用範囲」に記載があります。
スーパーコンピューター導入手続の改正について(平成2年4月19日)
http://www.kantei.go.jp/jp/kanbou/13tyoutatu/huzokusiryou/h2-10.html
I.適用範囲
1.本手続は、我が国の政府調達協定対象機関によるスーパーコンピューターの導入(購入及び借入れ)を適用対象とする。
2.各省庁は、スーパーコンピューターを導入しようとする所管の特殊法人に対し、本手続の趣旨に則った導入手続をとるよう指導する。
3.この手続は300MFLOPS以上の理論的最高性能を有するスーパーコンピューターの導入に適用されるが、この対象範囲は必要に応じ見直すこととする。
この第3項が時々で変更されており、今回も引っかかるポイントとなっています。
変移ははこんな感じです。
平成7年5月1日以降「300MFLOPS以上」
平成7年4月1日以降「5GFLOPS以上」
平成11年5月1日以降「50GFLOPS以上」
平成12年5月1日以降「100GFLOPS以上」
平成17年5月1日以降「1.5TFLOPS以上」
FLOPS(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/FLOPS
FLOPS(フロップス、Floating-point Operations Per Second)はコンピュータの性能指標の一つ。
1秒間に浮動小数点数演算が何回できるかという能力を理論的/実際的(実験的)に表した値のこと。
前の改正から結構経っているので、そろそろ改正されるのではないかと思うけど。
改正されないとデスクトップパソコンがスーパーコンピュータとして
政府調達しなければいけなくなるので、現場へのパソコン更改が相当遅れるのです。
まぁ・・・現場はいつも大変ですもんね・・・
うちも昔、情シスやってたこともあるけど法律に「コンピュータは6年使わないと駄目」と見たときはげんなりしました。
新品へ交換不可なので、壊れたPCから部品取りして頑張って動かしてました・・・